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歌舞伎座さよなら公演 七月大歌舞伎 夏祭に期待大!? [海老蔵礼賛]

歌舞伎座、久しぶりだわ〜!!と思ったら、ナント、去年の7月26日以来の約1年振り!ご無沙汰いたしました。噂に聞いていたカウントダウンの看板も拝見。
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「歌舞伎座さよなら公演 七月大歌舞伎」 七月十八日 夜の部

玉三郎さんと海老蔵さんの上、私の周りの普段歌舞伎観ない東京人たちも「今の歌舞伎座、見ておこうかな」なんてのたまってますから、チケット取れないですよねー。一等なのに二階席。歌舞伎座で良い席で観た記憶がない!ご近所さんもあんまり歌舞伎観ない感じの方が多くて、「夏祭」でさえ、なかなか筋がわからない様子。お梶とお辰を混同してたりして、「勘太郎さん!?わからなかった!」とか仰ってて面白いです。そりゃ、笑三郎さんでしょうよ。

まずは待望の、夏に海老蔵さんで観る「夏祭浪花鑑」でやんす。
登場は牢から出された眉毛ボーボー髭ボーボーの(滝ちゃん@9mmな)海老蔵さんですが、さっぱり着替えて髭もあたっての再登場は、も〜やっぱり二枚目はこうでなくっちゃ!!って出ですよね。首抜きの衣裳もよくお似合いで、清涼感が漂って…やっぱり二枚目はええのう〜。
だけど、余裕で満点叩きだしてる場面もあるのに、どうしようもなく物足りない部分もあって、とてもアンバランスに感じたなぁ。見得を切る場面はも〜格好いいんです。キライな獅童さんとの高札を使った立ち回りとか格好いいんです。でも、喧嘩したあと、わかり合って兄弟分になって、同じ使命を全うしよう、っていう絆は感じないの。勘三郎さんと橋之助さんにはソレがあって、だからお辰がメチャ格好いいことしちゃうのも、二人の絆をさらに強めるイカシタ女房だね、なんて繋がるのに、海老&獅にはそんな友情がカンジラレナイ!
れいちぇるさんが掲示板に書き込んでくださいましたが、私も平成中村屋の録画をくり返し見ていたので(だって面白いですよね〜)、その印象が強くて。その勘三郎さんに手取り足取り教えて頂いたそうですが、海老蔵さんとは役者としての佇まいが違うので、別の人に習った方が良かったのではないかと思う。イイ男ってなんか受け身に見えるから、勘三郎さんのあの親切そうな感じに合わない。イケズでも仁左衛門さんに習って欲しい。勘三郎さんのあの熱中した感じは海老蔵さんに似合わないし、できないと思う。でも中村屋さんにはできない熱狂の団七ができると信じております。
団七縞が似合ってなかったのも気になりました!柿色なら成田屋さんが似合わないハズないっ!と思うのですけれど、若干、色が薄くてオレンジ色だし、スリムな海老蔵さんには格子の幅が太すぎるのではないかと思いました。獅童さんは青の格子がお似合いでした。
金比羅ではお辰も海老蔵さんがやられたそうですが、今回は勘太郎さん。黒の帷子(実際は透綾だそうです)のお衣裳が超セクシーで、腕のトコとかスケスケです。ヒトヅマがあんなんでよいんでしょうか?で、やっぱり三婦から「色気がある」って言われちゃう。この間、海老蔵さんの出番がないし、思いの外勘太郎さんがうまく演じられるしで、チョット不満!クヤシイ!
義平次との本水&泥の立ち回りと見得はイチイチ決まるし格好いいんですが、そこに至るまでがイマイチ。今回は関西弁も気になるところが数カ所あったし。ハァ〜[黒ハート]ってトコと[むかっ(怒り)]なトコが混在する舞台で、これがパーフェクトになったら、どんな強力な舞台になるのかしら??と、かえって、海老蔵さんの将来に期待を持った舞台でした(←ファンってありがたいでしょ)。でも冗談抜きに、伸びしろを感じるからこそ応援できるのだわ!と感じたお芝居でした。

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この歌舞伎座がなくなるなんて、まだ実感わかないです。

休憩に薄皮鯛焼き食べようと楽しみにしていたのに、売り切れでガッカリ!晩ご飯はイタリアンなお弁当で満足。歌舞伎座観劇は贅沢が似合います。
そして、二年前の七月大歌舞伎で拝見した「天守物語」です。勘太郎さんの亀姫では荷が重い?可愛くないもの。春猿さんのが良かった。勘太郎さんは世話物の女房ならいいけど、耽美ではないわいなぁ。でも今回の方が感情移入して観られました。絶対的に玉三郎さんの女王的なお芝居な感想は変わらないですけど、「帰したくないけど、帰してあげる」的な富姫の気持ちになって拝見したので、海老蔵さんの清潔でお美しい感じに胸が締め付けられるようでした[黒ハート]。歌舞伎ファンは年配の女性が多いので結構同意していただけるのではないでしょうか〜。若くてキレイな男の子が自分の世界に迷い込んできたけれど、将来を思うと帰してあげちゃう…(泣。なのに、また戻ってきちゃってさー。そしてピンチを乗り越えてハッピーエンドなの(ウットリ)。年は食ってても綺麗な人が最近多いですが(私は若い時からキレイとは無縁ですが)そーゆー人々とダブる富姫@玉三郎でした。カーテンコール有りです。


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初・歌舞伎座さよなら公演 [海老蔵礼賛]

東銀座
ものすごく暫くぶりで歌舞伎座に行ってきました。
「夏祭」と「天守物語」の夜の部。天守のが良かったかな。夏祭は良い悪いの落差が気になったかも。
先ほど終了して、海老蔵さんを見送って(私が待った中で一番人が多かった。一人か二人にサインしたら即タクシー。珍しくぴったりしたTシャツで虫みたい)ホテルに向かってるところ。
掲示板に携帯から書き込めないのに、ブログに投稿する技は覚えてしまった。
感想などは明日以降にゆっくりかきます。
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名残惜しいけど今日で最後、松竹座特別舞踊公演 [海老蔵礼賛]

■6月7日 昼の部

 ある意味、三日間で一番いい席だったかも。三階のほぼ中央です。海老蔵双眼鏡握って、隅々まで見ます〜。「保名」の出の花道もギリギリ見えますっ(前の女の子が少々前のめり気味で、気持ちはわかるけどやめようね)。保名は狂気が足りないのかな?哀しみのどん底通り越して脳が受け付けなくなって幻想の中を彷徨っている感じが継続しないというか…。他の方のとか観てないんでわかんないですけど。でも小袖と踊る、みたいなトコは色っぽくて哀しかったです。
 番附で、「祖父は美しいですからねぇ」という海老蔵さんに、インタビュアーが「でも海老蔵さんも美しい」と言ったのに、「美しさのニュアンスが違う」と応えています!ご自分の美しいのはご了解済みなのね〜。スゴイ。海老蔵さんの美しさには陰や憂いがないんですって。なくはないと思いますので、またさらに精進していただきたいです。

 「雷船頭」で、気分換え、デス。今日の大阪は天気がよくて風もあって気持ち良くて、雷船頭もそんな感じでした。私の中で、海老蔵さんこんな感じだったらいいな、っていうイメージとぴったり。カッコよくて、颯爽として、ちょっと生意気で。海老蔵さんのよい声もちょこっと聞けて、御見物がいい気持ちになれる踊り。

 お弁当食べて、次は「口上」。もう半分終了で、普段の歌舞伎と比べて短いですよね〜。でも集中して拝見するから、充実してるし、終わってからも御堂筋をブラブラできて楽しい!双眼鏡越しですが、今日は真正面から睨まれてきたので、かなりウィルス撃退できたのではないかしら。フフ。ほんとなら、蔓延してるから公演中止ってなるところを、蔓延してるから急遽口上を追加して客を呼ぶって、興行っぽくていいですよね。

 さぁ、ラストの「七つ面」です。勘十郎さんには及びませんが、なかなかなめらかな動きの海老ちゃん(お面つけてる間は、双眼鏡を外して全体観てます)!お面ひとつひとつの踊りがうまく構成されていて面白いです。関羽と般若の夫婦喧嘩を仲裁した時に、恵比寿さまが二回ノレンくぐって出てくるのがよくわかりませんでした(一回でよいのでは)。
 軍兵と一緒に七福神を表現して、早変わりへ。そして荒事です。もう文句ないです。花道の、軍兵の背に乗っての見得がとても好き。ハシゴとか出して来ずに、人の背に乗ってるのが、なんかこう、人の肉体の塊の上に怒れる海老蔵がいるっていう、生な感じがいいナと。拍手したり双眼鏡のぞいたり忙しかったけど、楽しかったです。

【ミニ松竹座案内】
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今日の松竹座

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隣は「はり重」ですね。

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はり重の反対側の隣にampmがあります。混んでます。

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ampmの道はさんで向こうがTUTAYAで1Fにスタバが入ってます。その向かいが「かに道楽」

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松竹座の向かいのビルの裏面にかのグリコの看板

 いつも松竹座に行く時は、御堂筋線の「なんば駅」でおりて、「定期券売り場」を目指します。定期券売り場の先の階段の右側あがるとampm。松竹座の隣は混んでるので、ここで「お〜いお茶」とおやつ買います。んで、道頓堀方向へ(車の進行方向と反対です)。金龍ラーメンの角を曲がると楽屋口。はり重の角を曲がると正面口です。
 今日は天気もいいし、公演も楽しかったので、ニコニコしつつ心斎橋までブラブラ歩きました。
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保名にウットリ、五郎に喝采!の松竹座特別舞踊公演 [海老蔵礼賛]

■6月6日昼の部

 さてさて、予習もキメて、今日はロックもiPodも封印して、観劇に集中しよう!と出かけてきました。もうね〜、楽しかったです。良いもの観ると、自然に笑みが顔に広がりますね。

 花外ですが、ちょうど七三の辺りです。「保名」の花道からの出はオイシかろうと期待してましたが、ハァ、まぁお美しいこと。心ここにあらずのていで海老蔵さん登場です。今日は大向こうさんもいるし、若いお客さんも多くて客席も華やいだ感じ。あんまりお綺麗なんで、花道から垂れている長袴をひっぱってやろうかと思いましたヨ。蝶々の柄の扇子が可愛い。
 予習の甲斐あって清元もよくわかるし(ソロはいいけどユニゾンがイヤなんですよ。不協和音みたい〜)、今回は初役ですが、回を重ねるごとに、観客に滂沱の涙を流させる保名になるのでは!?と予感させる海老蔵さんでした。悲しく伏し沈んだら暗転して「雷船頭」です。
 スッキリとカッコいい船頭さんで、「ヘン」とか「ハハン」ってな感じの表情も素敵です。吉原でさぞおモテになってるのでしょ、って船頭さんだわ。今日は舞妓さんがお二人で御見物にいらしてたです。悲しい「保名」とちょうど気分が変わって、よい組み合わせだと思います。

 休憩に入って、ロビーに出たら、取材の方がたくさん。「新型インフルエンザ対抗のにらみ」を取材にいらしたみたいで、テレビカメラが二台きてましたよ。どこかのニュースで流れるのかな。35分の休憩なので、ゆっくりお弁当食べられていいですね。お手洗いで、以前に出待ちで一緒になった方とバッタリ。おひさし振りでした。モナコに行かれるかも〜ですって。東京遠征でも青息吐息のワタクシはとてもうらやましいです。

 さて、口上は、今日は噛まずに(TV撮影はいってるしヨカッタ…)客席の笑いも誘いながらよい雰囲気でした。舞踊公演だと、海老蔵さんのよいお声があまり聞けないので、口上あってうれしいです。緊急に追加になってよかったです♪

 そして「七つ面」。これはラスト近くに花道でいいところがあるのでワクワクしながら拝見。七つのお面で踊るの、後見さんとイキもピッタリで、努力されているのでしょうね〜。人前でお金取って何かやるってタイヘンですよね…。般若の面が似合っているような気がしたな。とても悲しそうに見えた。恵比寿さんになって、その後の猿からはダミーの人ですね(ネタバレすみません)。おとといは、ぼんやり見てて、いつの間に!スゴイ早変わり!とビックリしちゃって、今回はドレドレ、とじっくり拝見してましたので。で、面打ち名人赤右衛門が実は曽我五郎時致になって登場。かっくいい〜。ポーズキメて、見得をきるのがイチイチ格好よくて、拍手、拍手でした。
(今日のお隣の方と私、なんだか拍手のタイミングや熱意がおなじくらいで、お一人で来られてたので、話しかけたいな〜と思ってたんですが、こちらはタイミングを逸してしまいました。)
 そしてダダダと花道においでになります!大きい!カッコいい!軍兵の背に乗って、見得です!あ〜もうホントカッコいいのです。ド迫力でした。花横のみなさんはさぞよい思いをされたことと思います。ラストは舞台中央で、また軍兵さんの上で見得。とても熱心な拍手に送られて幕でした〜。

 今日は昼の部の観劇なので、出待ちはナシですが、舞台がとてもヨカッタので、よい気分です♪明日は三等なので、オペラグラスを握りしめて拝見したいと思います。
 番附のインタビュー写真、どこかで見たと思ったら、「婦人画報1月号」の別カットなんですね。舞台写真はでないのかなぁ。初役記念に保名が欲しいです。
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新型インフルを撃退!?市川海老蔵特別舞踊公演 [海老蔵礼賛]

■6月4日夜の部 松竹座

 今日は行く予定ではなかったんですが、別件の予定がなくなったのと、掲示板のまいまいさんの書き込みを拝見して、ちょっとウズウズしてしまい、朝から社内の空気を観察し、昼休みに松竹座にチケットあるか確認して、急遽、会社早退して行ってきました、特別舞踊公演。

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平日だからか、主婦っぽい方が多いです。あと、日本髪の玄人さん!

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エマージェンシー企画らしく、看板も急ごしらえ風。なんかユーモアあって好き♪

 苦手の舞踊公演なんで、きっちり予習してから…と思ってたのに、思いついたらいてもたってもいられない性格なんで、予習なし!三等で、と思ってたのに、窓口で聞いたら、上手側だけど4列目が残っていたので、一等席確保です(一階席は私がチケット買った時点で、残り4席のほぼ満員でした)。

 まずは「保名」ではじまり〜。正直、よ〜わかりません。でも美しいです。鼓が入る辺りから、妖しい、もの狂おしい感じがして、いいな〜なんて思いながら拝見しました。あと二回観劇予定なので、その間に理解したいな。暗転してから「雷船頭」です。今度は颯爽とした船頭さんで、ホンっトにお美しいです。見てるだけで元気でます。こちらの方が初見でも取っ付きやすくて楽しめました♪新十郎さんが雷さんです。常磐津もよかったです。っていうか、「保名」の清元がイマイチなのか、清元が好きになれないのか…。海老蔵さんの雰囲気に合ってて、番附で海老蔵さんが仰っていた通り「江戸の粋」「涼しい踊り」とってもよくわかりましたヨ。

 さて35分の休憩はさんで(スタバに行ってました)、「口上」です。やっぱり急ごしらえなのか舞台美術が簡素なんですが、それもまたエマージェンシー企画って感じを盛り上げてます。今日は「承った」って言うとこで、海老蔵さん噛んじゃったんですが、かえって和やかな雰囲気になってよかったです。白塗りなのに素で笑ってて可愛かったです!もちろん「にらみ」はしっかり!でした。

 5分の休憩はさんで「七つ面」です。新橋演舞場で拝見した時は、ちょっと地味!?と思ったんですが、かなり荒事の要素が追加されて、ラストはもう拍手喝采でした。
 前半は七つのお面を使って舞を披露していき(お猿の踊りがウケてました)、後半、「二人道成寺」で登場したみたいな和風ドラちゃんになって(実は曽我五郎)、立ち回りです。花道と幕切れで、軍兵の背に乗っかって見得をきるのが超カッコイイです。今回は前半も後半もどっちも楽しかったです〜。

 幕がおりてから、カーテンコールを期待してか、それとも誰か来てたのか、拍手が鳴り止まなかったんですが、よくわかりません…。

 で、結局また出待ってきました。
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ワ〜イ!海老蔵さんサイングッズがまた増えました♪

 結構早めに行ったら、6月後半の公演に出られるのか、ヅカのその他大勢みたいなヒトタチが練習終わって帰られるのに遭遇しました。心細く待ってたら、以前に一緒になった菊之助ファンさんと再会!菊之助ファンなのに海老蔵単独公演に来てるって〜!浮気ものめ〜!とか言いながら、一緒に待ててヨカッタです。海老蔵さんはまたしてもヨレヨレの白いジャージの上下(下は短パン)。素足にサンダル履きで、もちろんサングラスしたまま。わりと機嫌よさげだったのでは。今日は出待っている方が多かったので、至近距離にいられた時間が長くて満足。タクシーに乗られるのを見送って、大変充実した気分で帰って参りました。週末に向けて予習・復習しよ〜っと。
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御園座・陽春花形歌舞伎「通し狂言 雷神不動北山櫻」五役の海老蔵! [海老蔵礼賛]

四月一日に初日が開いた舞台、本日四日に見て参りました!別件のイベントがあって、前乗りで名古屋に。海老蔵さんが歩いていないかソワソワキョロキョロ。ビジネスホテルで一泊して、10時ギリギリにチェックアウト。御園座に行ってみると、楽屋口付近で入り待ちらしき人がチラホラいらっしゃる。ど〜しようかな、と思いつつ、優しそうな人がいたので(薪車さんのファンの方でした)声をかけて、お喋りしながら待ってみました。まずは薪車さん登場。本日お誕生日、ということで、プレゼントを手渡せて本当にヨカッタですね!いいな〜。そしてしばらくしてから海老蔵さん登場!

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黒のパーカーに生成りの半パン。終始俯いたままで、自分の足先を見ながら歩いてらっしゃる感じ。付き人が写真撮ろうとする人に注意してました。私は今回はチケット一枚しか買ってないし、舞台前に申し訳ないので、そっと(?)お目にかかれたウレシサを噛みしめておりました。
激しい舞台の主役をつとめる海老蔵さん、歩く姿は静かに集中してらっしゃるように見えました(単に待ってるファンがうざいのか、それとも朝で機嫌が悪いだけかもしれませんけど。妄想好きなので)。へへっ。でも、久しぶりの歌舞伎で、海老蔵さんに会えて大満足〜。薪車さんのファンの方が見つけてすぐ教えてくださったので、歩いてこられるのを、ず〜っと見られてよかったです。ありがとうございました!またお会いしましょう〜。

すっかりいい気分で、入場。お土産は、海老蔵さんのサイン&メッセージつき(?印刷だけど)小川軒のレイズンウィッチにしました。他に銀座くのやさんの「海老セット」というのがありました(海老柄の手拭いなどの三点セット)。一階ロビーには成田山不動明王。みなさん手を合わせておられました。私も楽しい観劇生活が送れるようにお願いしましたよ。
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さて、三度目の雷神不動北山櫻。一等ですが二階席。口上ではじまり〜。あらすじを語る海老様。そして発端へ。この幕がわかりにくい。海老蔵さんは誰を演じているのか、鳴神か早雲か?と。新橋の番付見て、ああ、上人様だったのね、って感じ。序幕で旱魃や早雲王子の策略などいろいろな問題点が提示されるわけだけど、なんかピリっとしない。緊張感が高まる感じがしないのよね〜。安倍清行は好き。女好きキャラにしてよかったですね(ホントは食い意地が張ってるキャラだったんですって)。あとで雲絶間姫を鳴神にさしむける説得力が増しますよね。文屋豊秀を薪車さん。前は段治郎さんがやってらっしゃいました。他のキャストはかわりないですかね。

25分の休憩をはさんで(御園座は座席でお弁当が食べられないので、ロビーへダッシュ。お菓子等立って召し上がっているかたもいて、みっともないので、休憩時間は座席でも飲食OKにして欲しいですね。)二幕は「毛抜」。秀太郎がまた春猿さんです!ンもう〜、イヤなのに〜。海老蔵さんのオーバーアクションに客席もウケてます。

35分休憩があって、いよいよ三幕目「鳴神」と大詰。安倍清行、復活!です。前見た時もキャーキャーなりましたが、今回ももちろん安倍@海老蔵が客席に降りると、キャーキャー熱狂です。まわりの皆様方のオペラグラスを持つ手に力が入ります。
そして上人様。お酒を飲むくだりとか、もう海老蔵風ですね。團十郎さんのマネには見えないし聴こえません。御簾に入らず板の上でぶっかえり♪ここからはず〜っと盛り上がりです。飛び六方、超カッコイイです。一階で見たかった…。そしてちょこっとあって、朱雀門での早雲王子の捕物。四天の持つ朱色のハシゴが綺麗(前回は青竹だった)。花道で真っ赤な長いハシゴに四天と早雲が駆け上って見得になるところでは、御見物からどよめきとスゴイ拍手がきてました。不動さんの声が聞こえて、早雲も落ちて行く…。
んで、不動明王なんですが、前に観た時より登場は早く感じたかな。やっぱり空に浮かんでて、キラキラしたなかにいます。客席からお賽銭が飛んでた!?ロビーのお不動さんの前には賽銭箱がありましたが…。

海老蔵さんが出ずっぱりなので行きましたが、実はあんまり熱狂できないんですよね、この演目。四ノ切や連獅子、勧進帳なんかだと熱狂できるんですが。でも「鳴神」は前に感じた違和感を感じなかったし、だんだん洗練されてくるのかなぁとも思いました。海老蔵さんが磨き上げて、さらにいいものにする、なんてカッコイイですね。

今回は近鉄のアーバンライナーで出かけたので、割引チケットで名古屋〜難波、往復6400円!安い!これは御園座も普通に観劇できるスポットに入りました〜。
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御園座友の会DMに海老蔵さんの記事があったので貰ってきました。

あ〜、最近は金欠なので、海老蔵さん、松竹座にいらしてください!お願いします!
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2009年初芝居は、新橋演舞場 新春花形歌舞伎 倒錯美の海老蔵で明け! [海老蔵礼賛]

お待ちかねの、新橋演舞場に行って参りました〜。
とてもいいお天気で、寒くても爽やかで気持ちよく、着物姿の女性もたくさん。
そして、若い女の子が多い!増えた!海老蔵PRのおかげ?
ビミョ〜なタイミングで取ったチケットなので、席はまあまあ。

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日差しが春のようで、光も霞んでいる演舞場正面。

昼の部は花外の真ん中辺り。二人三番叟でスタートです。右近さんと猿弥さんが面白く楽しく踊られて、はじめちょっとネムネムだったのが、最後は拍手でした。

そして噂の口上です。海老蔵さんと後見の右之助さんだけの登場。拍手の音が違いますね〜。今回の演目を「エッヘン」とか言いながら読み上げ、最後に「にらみ」です。「家の芸」が「にらみ」ってチョット面白いですよね。でもなんか海老蔵さんの目力は効力ありそうな気がします。効いたかなぁ、効いたらいいなぁ。今年一年無病息災でいられますよう。←初春っぽくていいですね!

いよいよ昼の部のメイン義経千本桜から木の実小金吾討死すし屋です。海老蔵さん初役だそうですが、私はこのお芝居自体が初めて。掲示板で「美しい」「肉体美」と絶賛されていましたが、確かに美しい肉体を露出してます!どこを見ていいやら…。「早く袖をお通しになったら」とか「ステテコかなにか履いてくださいな」と思ってしまいました。
「木の実」では、いがみの権太が「愛嬌もある悪い奴」であることを紹介していて面白いんですが、木の実を取ってやって(海老様が石を投げて木の実を落とすんですが、筋肉の形がキレイ〜)近づいて、実は強請りたかりの嫌なやつって流れが、少し良くないような気がした。微妙に間が悪いのかなんなのか。小金吾がくやしがって泣いていたけど、そこまでイヤらしく意地悪にもみえなかったし。そのへんが弱かったのでは…と。そして、子どもをおぶって奥さんと帰るところが良くってイヤだったわ!なんだかいろんな妄想が沸いてきて。ワタクシもぞんざいに「早く行けよ!」とか言われて着物の裾をめくられたい…とか??

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「小金吾討死」、段治郎さんが頑張ってましたが、この役も海老蔵さんにやって欲しいかも。さっきの場のくやしがって怒って泣くとことか、戦っている間に手負いになって髪も乱れて、とか美しそう〜♪
勘三郎さんか仁左衛門さんが権太のときに(豪華すぎ?)。

で、木の実のたかりで味をしめて、お母さんからもお金を巻き上げようと勘当になってる実家「すし屋」に海老蔵さんがやってきます。私も海老蔵さんが息子だったら際限なくあげてしまいそう。嘘泣きとかしながらいろいろ言ってて可愛いんだもん。で、桶の取り違えとかあって、最後の盛り上がり。獅童さんはやっぱり気に入らないのでスルー(温そうな靴はいてました)。権太は維盛を助けるために女房と子どもを犠牲にする上、誤解をうけて親に切られて瀕死状態から、実は…となるわけ。泣かせどこなんだろうけど、頼んない維盛守る為に子どもの命までっていうのがリアリティーなくて、今の時代共感しにくかった。縄をかけられて奥さんと子どもが連れられてきたところはなかなか悲惨で、権太の苦渋も滲んでました。

澤瀉屋さんの女優陣はみんな大柄ですね。猿之助さんの趣味なのかしら?維盛の奥さんの若葉の内侍の笑也さんは冷たそうで亭主に毒を盛りそうな女にみえる。媚び媚びで艶やかが過ぎるこってり春猿さんのお里と一緒になったほうが、維盛@門之助さんは幸せになれるのではないかと思いましたよ。

権太の着物が素敵で、あの太めの黒白チェックと同じ柄で夏にスカートでも縫おうかと見ておりました。今回も仁木弾正とおなじく幸四郎黒子つき。海老蔵さん、初役権太はバッチリ及第点を取れているのではないでしょうか。

昼の部最後はお祭り。海老蔵さんは最後に花道から登場です!花外いやだな〜と思ってたけど、取っておいてヨカッタ!ほんっとにおキレイでした。9mmライブに行くと若返ったような気がするんですが、昨日の鳶頭見たら寿命が延びたような気がいたしました。手拭いはハナから諦めてたんですが、花道にも役者さんがこられたので、「もしや」とスケベ心を出して気を取られていて、海老蔵さんの遠投を見逃してしまいましたよ。

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筋書の表紙のデザインがシンプルで素敵。これにサイン欲しいですね〜。舞台写真はわりにたくさん出てましたが気に入るのが少なくて弁天小僧を二枚買ってきました。


夜の部は、前の方ですが上手の一番端です。横が壁なのでもたれながら拝見。七つ面ではじまり。明るくてキレイな舞台。踊りわからず、ですが、もうちょっと見せ場的なものがあってもいいんじゃないかと思いましたです。演目として地味かな。海老蔵さんは自身が華やいでいるのでいいけれど、地味なヒトがやったら…。

封印切は藤十郎さんや翫雀さん以外のキャストで拝見するの、初めて。一応口調とかいっしょなのね。獅童さんって不思議な容貌なので、あの上方のじゃらけた感じと合わないし(なんか水気が足りないというか乾燥して見えて、カワに夢中じゃなさそうですよね〜)、声もチョット…なので、なんだか学芸会チックにみえました。少しウトウトしながら、音を聴いていて、あれ、誰だろ??と八右衛門のセリフ効いて筋書みたら、猿弥さんなのね〜。いつも我當さんで拝見するので、新鮮。
あの冒頭の何か口に含んでモゴモゴしたような喋り方を真似ないといけない役なら、私は別に忠兵衛を海老蔵さんにやってもらいたいと思わないなぁ〜。海老蔵さんなりのじゃらけた感じにしてもらえるならやって欲しいけど…そんな事したら集中砲火浴びそうですね。

夜の部ラストは弁天娘女男白波。まずは浜松屋から。可憐さは菊之助ちゃんですが、海老蔵さんの振袖姿もクールビューティーでステキ!ほっそりされたからか女形で私が見た中では一番キレイだったかも。で、お約束通りことは進み「尻尾をだしちゃうぜぃ」です。「知らざぁ言って聞かせやしょう」の前や途中で拍手してるバカがいて、ちょっとちゃんとセリフ聞こうぜ!と憤り。
そしてするすると帯を解いて長襦袢姿に。今度は入れ墨入りの肌襦袢をお召しなので、前をはだけても安心(何が?)。それでもかなりドキドキしますね〜。やっぱり本性あらわしてからの格好良さと、綺麗な男が女になったりの倒錯した姿のもの狂おしさは海老様最高〜。花横で観たかったな〜。花横の人いいな〜。
勢揃いの場では、海老蔵さん、立ち位置が上手側でうれしい。名乗りをあげるところも格好良くて、歌舞伎チャンネルで早出ししてもらいたいです!

最後の幕大詰めはのぞみの最終ぎりぎりなのでパスして帰りました。通路側の席だと終わってダッシュできそうだけど、今回は一番奥の席で横にずらっと並んでらっしゃるみなさんは、なんというかドッシリと楽しまれててなんか幕間に売店に行くのも苦労したしスムーズに出るのは無理かと。ハラハラしながら観るのもイヤだし一足お先に失礼しました。後ろ髪が引かれて、首がガクガクしましたよ(涙

かわりと言っちゃナンですが、Tシャツとストラップを買ってきました。Tシャツは白と黒があって、女性サイズがMとL。ピッタリタイプなのでほっそりとしたお嬢様ならお似合いかと。男性サイズはMのみ。いつもフェスで買うTシャツのMと同じ大きさっぽかったので、私は男性サイズの黒を買いました。3200円でニカラグア製だそうです。
(Tシャツの上にのってるのは友達へのお土産、おみくじ海苔です)

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わりにシンプルなので着るの恥ずかしくないと思います。背面は肩のところに三升とEBIZO ICHIKAWAの文字が小さく入っています。私的には怒り狂ってる筋隈の海老蔵さんの写真がバァア〜ンとプリントされたのでも平気ですけどね!

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ストラップはこれ。ビジュアル系バンドのグッズみたい?写真がうまく撮れずにわかりにくいですがebizoのフォントがそーゆー感じなの。革部分が白と黒がありますが、女性が持つには少しゴツゴツしたデザインかも。携帯につけてみたらバランスが悪くて…。何に付けるか考え中。1600円で中国製。他に同じebizoロゴ入り鏡もありました。
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2008年歌舞伎納め!?吉例南座顔見世 [海老蔵礼賛]

 はぁ〜、海老蔵さんのファンを公言しているからには、夜の部のチケットを死ぬ気で取らなきゃダメだったよなぁ、と反省しながら帰ってきました。
 今日は関西は大雨なうえ寒い一日で、列車のダイヤも乱れ気味。しかも近場なのでナメてて、地下鉄の四条駅で降りたら、なんか見覚えのない風景。あれ〜!?高島屋は?阪急は?降りる駅間違えたァ!で、タクシー乗って遅刻であります。

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冬の京都の雰囲気は独特

正札附根元草摺
八陣守護城(湖水御座船の場)
藤娘
梶原平三誉石切(鶴ケ岡八幡社頭の場)
ぢいさんばあさん

のラインナップ。松嶋屋さんが目立ちます。
 海老蔵さんはちょびっとだけの出番です。「ぢいさんばあさん」は、仁左衛門&玉三郎のご夫婦です。はじめはみずみずしくて可愛らしい若夫婦。薄紫の玉三郎さんのお衣裳が可愛らしくて素敵〜。海老蔵さんは憎まれ役。ちょっとタカラヅカっぽい!?ひょんなことで京都に転勤になってしまった仁左衛門さんが、海老蔵さんに絡まれて、感情の一線をこえてしまうわけですね。
 海老蔵さんはきっと仁左衛門&玉三郎夫婦が好きだったんですね。でも性格的に不器用で絡んじゃってあんなことになっちゃったんですね〜。海老蔵さんが自分の奥さんについて話すセリフがあったんですが、なぜかその時、先月のお鹿@猿弥さんを思い浮かべてしまいました〜!そして37年の年月を経た後、やっと夫婦が対面できるのです。みなさん泣いてらっしゃいました。
 それにしても、刀なんか欲しがっちゃって、しかも酒の席で見せびらかすなんて、ホントに男って…。玉三郎さんが可哀想じゃないの、と思いましたよ。37年ぶりに会ったら、私なら殴る蹴るですね。アタシと坊の事を思わなかったんかいっっ!とね。

 今日最大に盛り上がったのは、舞妓さん芸妓さんを一度にいっぱぁ〜い見た事です。超カワイイ〜!上手側の桟敷にズラリ。休憩中に見に降りたら、至近距離で団体で遭遇してしまった。帰りにタクシーに乗ってみんなで帰っていかれましたが、その後がお仕事本番なんですね〜。お疲れさまです。海老蔵さんの誕生会は祇園で盛り上がるのかしら?いいなぁ。

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 遅刻だったので焦って入場したので、まねきは終演後に拝見。

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どうです?師走の気分が盛り上がるでしょ♪

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海老蔵さんの名前はココです!

 南座の座席は狭いけど、雰囲気がたまらなくいいです。歌舞伎座のミニ・バージョンな感じ。今日は三階席で、階段上がるの面倒でしたけど。あと、わりとみんなマナー悪いのね。近くの席で、イヤホンガイド一つ借りて、聞いた事を伝言する恐るべき夫婦がいました。「藤娘」を弁当食いながら観てましたよ。

 今年最後の歌舞伎が海老蔵さんがちょびっとで寂しい気もいたしましたが、元気で楽しめたのでヨシとします。2009年1月も頑張らねば!

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鴨川べりに立つ出雲のお国の像


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菊之助に泣かされた!新橋演舞場 花形歌舞伎 [海老蔵礼賛]

新橋演舞場 花形歌舞伎

 やっとですよ。この11月は、新幹線に乗って何度も出張していたのに、1日にはじまった舞台、22日にやっと拝見してきましたよ!元三之助に愛之助さん、獅童さん、男女蔵さんも加わって、まさに「花形歌舞伎」。昼夜とも、底意地の悪い女の人がキーパーソンなお芝居ですね〜。

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海老蔵さん、今年は新橋演舞場が多かった。演舞場で、座長公演の練習でしょうか。

■昼の部
 ヘルペスの治りかけで痛痒い脇腹とともに観劇です。昨日ゆっくり寝たのに、何故か眠くて仕方が無い…。鎮痛剤のせいでしょうか。演目は「通し狂言 伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)」率直に言うと、こじんまりしているというか、夜の部に比べて、ドラマが弱いというか。
 この演目を初めて観たのは、筋書に海老蔵さんが書いてらっしゃる、襲名時の團十郎さんが休演なさった「伊勢音頭」で、貢を梅玉さん、万野を芝翫さんが演られていて、海老蔵さんは喜助でした。このときの芝翫さんがえげつなく意地悪くて、貢さんがもう可哀想で、可哀想で、刀の妖気に触発されたとはいえ、その爆発はとても納得できました。
 海老蔵さんが損なのは、まず可哀想に見えない事。人に誤解されても(女郎を騙してお金を絞っていると非難されても)平気そうだし。思いたい奴には思わせとけ、ってな。だから、鞘が割れて、不可抗力(?)で一線を超えてからの狂気のお芝居は格好いいのに、それまでの我慢というか、我慢して、我慢した上の爆発!が表現し切れてないから、ドラマティックさが半減する。その辺が残念だったかな。…とか言いながら、血のりのついた舞台写真はちゃんと買いました!狂気の目力はもうハンパないですね。一等の花道寄りの後ろの席だったので、双眼鏡を握りしめて観劇しておりました。

 歌舞伎の獅童さんは初だったのですが、もっと進之介さんみたいなデストロイヤーなのかと思ったら、案外フツーでした。でもなんか、芝居が雑というか、荒事系の役は、カタチのひとつひとつがピタっと決まってないとイライラするんで、もっとちゃんとやれ!って感じでした。真剣さが足りん!

 「吉野山」は菊之助さんと松緑さん。松緑さんは、ヒト以外の役が似合います。でも無駄に声がデカイのがうっとおしいです。清元が延寿太夫で最悪。

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■夜の部
 夜も通しで、「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」ナント、政岡を菊之助ちゃんがやっちゃうのです。なんだか、歌舞伎観て、はじめて泣きました。子どもネタで泣くもんか!と歯をくいしばっていたんですが、菊之助さんの熱演につい。それに年の頃も、ちょうど千松くらいの子がいるお母さんくらいで、嘆きが生々しいの。そして緊迫の連続で、夜の部の方がドラマティックに感じました(内容で言うと、「伊勢音頭」も、もっと緊迫したり集中したりできそうなのに)。オジサン演じる怪女ばかりの場ですが、みんなそれぞれ良くて面白みを感じました。松島や沖の井が誠実なところや、愛之助さんの強力な意地悪さもよかったです。ものすごくコワイ顔メイクで。
 そして、亀三郎さん、以前にも拝見しているのかもしれませんが、今回、大発見!って感じ。声もいいし、容姿もスッキリしてて、吉野山の籐太や先代萩の頼兼他、いろんな役をされてました。これから活躍されそうです♪
 菊之助さんでまだ涙が乾かない床下。荒獅子男之助は獅童さん。やっぱり、ギュ〜っとしたトコがないのね。散漫な感じ。で、海老蔵丈の登場です。仁木弾正、暗闇の中を蠟燭の火に照らされながら床下から立ち去ります。
 続いて、お裁きの場なんですが、人間の集まりの中で、海老蔵さん一人デビルマンみたいです。人種が違うというより、よその星から来たみたいな、はきだめに鶴っていうんですかね。お一人だけ格段に美しく異彩を放って座ってらっしゃいました。しかし、この場は眠かった。家橘さんはカミカミだし、男女蔵も松緑も…だし、頼みの海老蔵さんは、裁かれる側で受けの演技で…。前半の女性陣チーム(?)とは随分な差だわ。大詰になって、海老蔵さんも本領発揮です。歌舞伎そのものになっています。様式美、ですね。本当にお美しいです。眉の動きやら見得やら、いちいち決まってて、それで「様式」だから気は伝わらないのかというと、まったく逆で、研ぎすまされ簡略化されているからこそ、ギュ〜っと芯の部分がしっかりあって、強く訴えかけてくるものがあります。弾正は「悪」なのに、えも言われぬ魅力があって、フラフラついて行きそうになります。
 今回は夜の部に軍配ですかね。でも一回づつしか観ていないので、わからないですね。もう一回観たいのは昼の部です。次に観たらまた違う感想を持ちそうで。海老蔵さんの成長も観たいな。夜の部は緊迫の連続で、観るの疲れた。菊之助さん、スゴイです。
体力的に限界に近づいてきたので「龍虎」はパスして帰ってきました(終電も微妙だし)。愛之助さん、ゴメンナサイ。

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帰り道で通った歌舞伎座。どんな風に変わるんでしょうね。


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惚れ惚れと、惚れ直したヨ!海老蔵、新秋九月大歌舞伎 [海老蔵礼賛]

新橋演舞場 新秋九月大歌舞伎 九月一日〜二十五日

どうも精神的にピリっとしないし「今月は観劇パスしようかなぁ〜」と、チケットも取っていなくて盛り上がってなかったんですが、三連休前に東京出張が決まったので、これは海老蔵さんが呼んでいるのかも、と直前にウェブで申し込んで行ってきました!ナント、四列目の中央のお席です(やっぱり呼んでた?)!

2008年9月13日 昼の部
気が進まないのにこんなにいい席が当たっちゃって、当惑しながら席に着きます。「源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)」の「義賢最期(よしかたさいご)」からです。
…それがもうねぇ、ものすごくカッコイイの。海老蔵さん。年頃の娘のいる中年の役が違和感がないです。中年の色気炸裂です。わたくしも後添えに行きたいです。頼りになる感じと、世の中とズレてる孤独と、頑固オヤジと、不器用な夫がないまぜな、もうアラ40もアラ50もアラ60も、もっと上のお姉様方もハートがキュンキュンいってたと思いますよ。
前半は静かに進んで行って海老蔵さんも重い感じの演技ですが、義賢が反平家を決心し、詮議を受け、兄の髑髏を足蹴にせよと言われてブチ切れるあたりから荒事です。男女蔵さんが手下を連れて攻めてくるのを、やっつけながら、やられながら、だんだん深手を負っていくのね。海老蔵さんは五十日鬘っていうの(伸びるの早くね?120日ぶんくらい伸びてるよォ)かぶってて、五右衛門みたいなヘアスタイルで、着付けも大きく、他の人の1.5倍の大きさの巨人。襖を三枚組み合わせて┏┓←こーゆー形をつくって、上に海老蔵さんが乗って、見得切りながら倒れるんですが、その時、映像はスローモーションで、全ての観客の目が釘付けになって、劇場中の空気が海老蔵さんに吸い込まれていくような錯覚を覚えました。そこからは、もう客席は私語の余裕もなく、固唾をのんで壮絶な義賢最期を見届けます。チョット知盛っぽい?色男が苦しみながら死んで行く様を鑑賞するなんて。ラストは力つきて階段をズドドと崩れ落ちて行くという悲しさ。初めて「実盛物語」を見た時に、小万の腕が切断されても白旗を離さない、という執着がイマイチ納得できなかったんですが、この義賢の最期に立ち合ったのならさもありなんと思いました。も〜ヨカッタ!!!拍手喝采の幕切れでした。

お昼の休憩をはさんで「竹生島遊覧(ちくぶじまゆうらん)」短い舞台です。小万の腕が切り落とされる顛末。20分くらいの短さ。今回、小万は門之助さんなんですが、百姓の娘で力自慢で誠実な感じがピッタリでした。美人とは言い難い風貌ですが、それが説得力を増したというか。海老蔵さんは本当は源氏の味方なのに平家の仲間という、どうもハッキリしないいじけた感じであります。

で、「実盛物語(さねもりものがたり)」です。実は時々眠く感じるんですよね。このお芝居。前に観たときはまだ新之助で、さわやか青少年、ペパーミント実盛!と思った記憶があるのですが、今回は前より余裕があって、「毛抜」のときの弾正みたいな面白味、人情味のあるキャラになっていました。実は源氏だけど平氏に仕えているという、現代サラリーマンとリンクするような実盛は、子役の太郎吉を諭すときも10%くらい自虐的。ユーモア&ペーソス的な?
それがまた、ラストシーンに馬上の人となるのですが、これが超カッコイイィィ〜〜〜!目がハートになりましたぜ。あっアタクシも馬に乗せてくださいな〜〜〜。花道を颯爽とお馬に乗っていかれました。天井の高さがギリギリで少し心配しましたが、首をすくめることもなく、美しい姿勢のまま捌けていかれました。

あー、今回は前だったからメチャクチャ目があったわん♪ハイ、気が進まないなんて言わずに駆けつけます!と誓った次第。舞台写真は8、9枚くらい出ていたかしらん。義賢を二枚と烏帽子の実盛と、岩藤を一枚ゲットしました。掲示板では「へったくそ」と書き込まれていた海老蔵さんの岩藤ですが、舞台写真で見る限り、美しくてイイ感じ!江波杏子さんを彷彿とさせる素敵な雰囲気!今日はまだ本調子ではないので、昼の部だけの観劇にしたのですが、これは岩藤も観たいかも〜。夜の部観るとなると、終電に間に合わないので泊まらなきゃなんないし、お金が…。

少し疲れたので、もう帰っちゃおうかな〜と思いつつも、松也さんと梅枝さん観たさに残りました。「枕獅子」。「鏡獅子」の元らしいんですが、時蔵さんが傾城の格好でお出になります。禿が松也さんと梅枝さん。かわゆらしい〜。衣裳も派手で少し現代的。時蔵さん、獅子になったらどうなの!?と思ったら、やっぱり女形の獅子でした。毛振りはブンブン系でしたけど。ラストは綺麗な舞台を観て、気が進まない〜と思いながら来たものの、随分と楽しんで帰ってきました。海老蔵さんの格好良さ再確認、惚れ直した、海老蔵贔屓でヨカッタ〜と思った一日でした。

あと、今日は受付にはそれらしい美人さんはいらっしゃいませんでした。代わりにお母様がにこやかにご挨拶されていました。客席は満員御礼でなく9割くらいの入りっぽい。もったいない!海老蔵ファンでまだご覧になっていないアナタ!義賢最期、超オススメです!そして売店で「和楽」の海老蔵特集号が販売されていました。年間購読もイヤだし、ネット通販はチョット…というアナタ!新橋演舞場でお求めください〜
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